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起動メディアのパーティション修正

  

パーティション情報の確認

Devil LinuxをUSBフラッシュメモリから起動する場合に Devil-Linux CD-ROM not found !!! というメッセージが表示され、ログインプロンプトまで進まないことがあります。 そのような場合には、USBフラッシュメモリのパーティション情報に問題がある可能性が高いです

問題となるパタン

Devil-Linux CD-ROM not found !!! と表示されるUSBフラッシュメモリは、Windows上で見るとパーティションは1つなのですが、Linux系のOSで見ると複数のパーティションがあり、かつ、不整合を起こしているように見えます。

例えば、筆者が使用したUSBフラッシュメモリの場合は fdisk -l の結果が以下のようになります。

ディスク /dev/sdg: 1014 MB, 1014497280 バイト
ヘッド 32, セクタ 61, シリンダ 1015
Units = シリンダ数 of 1952 * 512 = 999424 バイト
セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 512 バイト
I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes
ディスク識別子: 0x1f202e6e

デバイス ブート 始点 終点 ブロック ID システム
/dev/sdg1 ? 1864179 2032364 84344761 69 不明
領域 1 は異なった物理/論理開始位置になっています(Linux では無い?):
物理=(68, 13, 10) 論理=(1864178, 14, 6)
領域 1 は異なった物理/論理終点になっています:
物理=(288, 115, 43) 論理=(2032363, 13, 31)
Partition 1 does not end on cylinder boundary.
/dev/sdg2 ? 1696431 3560719 934940732+ 73 不明
領域 2 は異なった物理/論理開始位置になっています(Linux では無い?):
物理=(371, 114, 37) 論理=(1696430, 3, 15)
領域 2 は異なった物理/論理終点になっています:
物理=(366, 32, 33) 論理=(3560718, 13, 25)
Partition 2 does not end on cylinder boundary.
/dev/sdg3 ? 3 3 0 74 不明
領域 3 は異なった物理/論理開始位置になっています(Linux では無い?):
物理=(371, 114, 37) 論理=(2, 9, 37)
領域 3 は異なった物理/論理終点になっています:
物理=(372, 97, 50) 論理=(2, 9, 36)
Partition 3 does not end on cylinder boundary.
/dev/sdg4 2877051 2877103 26207+ 0 空
領域 4 は異なった物理/論理開始位置になっています(Linux では無い?):
物理=(0, 0, 0) 論理=(2877050, 0, 3)
領域 4 は異なった物理/論理終点になっています:
物理=(0, 0, 0) 論理=(2877102, 4, 25)
Partition 4 does not end on cylinder boundary.

上のようにパーティションが複数存在するように見え、かつ、エラーも発生しています。 しかし、Windows上では1つのドライブとして見え、正常に動作しています。 また、Windows上でフォーマットしてもエラーとはならずに正常に終了します。

  
なお、使用したのは購入してから随分と使い込んだUSBフラッシュメモリです。
  
ただし、後日用意した新品のUSBフラッシュメモリでも同様の状態のものがありました。 以下は、購入直後の某メーカのUSBフラッシュメモリでの fdisk -l の結果です。
ディスク /dev/sdg: 7746 MB, 7746879488 バイト
ヘッド 239, セクタ 62, シリンダ 1021, 合計 15130624 セクタ
Units = セクタ数 of 1 * 512 = 512 バイト
セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 512 バイト
I/O サイズ (最小 / 推奨): 512 バイト / 512 バイト
ディスク識別子: 0x6f20736b

パーティションテーブルに見えません
おそらく間違ったデバイスを選択しています。

デバイス ブート      始点        終点     ブロック   Id  システム
/dev/sdg1   ?   778135908  1919645538   570754815+  72  不明
/dev/sdg2   ?   168689522  2104717761   968014120   65  Novell Netware 386
/dev/sdg3   ?  1869881465  3805909656   968014096   79  不明
/dev/sdg4   ?  2885681152  2885736650       27749+   d  不明

パーティションテーブル項目がディスクの順序と一致しません
  
同じ製品を2つ買いましたが、どちらも同じ状態でした。 どちらのUSBフラッシュメモリもWindows上では1つのドライブとして見え、正常に動作します。
  
よって、製品の不具合ではなく、目的があってこのようなパーティション構成で出荷されているものと思われます。
  
WindowsでもmacOSでもNetwareでもフォーマットせずに使えるよう、複数のパーティションが同一の領域を指すように設定されているんでしょうか?
  
  

パーティション情報の修正

なお、この状態ではDevil Linuxはどうやっても起動することはできません。 Devil Linuxを起動させるためには、全てのパーティションを削除し、新たにFAT32のパーティションを確保する必要があります。

なお、Windows上ではパーティションが1つしか見えないため、この状態を修復することはできません。 修復作業はLinuxやFreeBSDなどのUNIX系OSで実施してください(fdiskコマンド等を利用)。

結果の確認とやり直し

パーティション情報が正しく修正されたかを確認します。

ディスク /dev/sdg: 1014 MB, 1014497280 バイト
ヘッド 32, セクタ 61, シリンダ 1015
Units = シリンダ数 of 1952 * 512 = 999424 バイト
セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 512 バイト
I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes
ディスク識別子: 0x1f202e6e

デバイス ブート 始点 終点 ブロック ID システム
/dev/sdg1          1 1015  990609+ b W95 FAT32

全てのパーティションが削除され、新たにFAT32のパーティションを確保すると fdisk -l の結果は上のように表示されます。

パーティション情報の確認を終えたら、準備作業 > 起動用のメディアの作成からやり直してください。

 
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