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IPアドレスの振り直し

  

IPアドレスを振り直す

概要 > 使用ソフトウェアで説明した通り、本ウェブサイトの記事では、VPNの接続形態はブリッジ接続としています。

ブリッジ接続では、本社と支社が仮想的な1つのネットワークとなるため、本社と支社でのIPアドレスの重複は許されません。 本社と支社の全機器を対象に、他と重複しないIPを割り当てる必要があります。

また、出先からリモート接続する場合は、出先のネットワーク(ビジネルホテルのLAN、モバイルWi-FiルータのLAN、スマホのテザリングのLANなど)と本社・支社のネットワークのネットワークアドレスが重複しないようにする必要があります。

ビジネルホテル等のLANのネットワークアドレスを変更することはもちろんできませんので、本社・支社のネットワークを一般的でないネットワークアドレスに変更することで重複を回避します。

  

IPアドレスの割り当て規則の決定

実際に作業を実施する前に、まずはIPアドレスの割り当て規則を決めておきましょう。

一般的ではないネットワークアドレスを利用

一般的に、LANのアドレスは、192.168.0.XXXや192.168.1.XXX、192.168.10.XXX、192.168.100.XXXなどを利用すると思います。

しかし、それでは出先のネットワークと重複してしまう可能性があります。

そこで、本社・支社のネットワークアドレスを、192.168.62.XXXのような一般的ではないアドレスに変更します

VPNクライアント機の仮想LANカードに割り当てるIPアドレスを空けておくこと

VPNサーバ機とVPNクライアント機は、仮想LANカードを使ってVPNトンネルを作成します。 つまり、VPNサーバ機の仮想LANカードとVPNクライアント機の仮想LANカードの間で暗号化通信が行われるということです。

仮想LANカードにも、物理LANカードと同様にIPアドレスが割り当てられます

VPNの接続形態はブリッジ接続としますので、仮想LANカードも本社・支社のネットワークと同じネットワークアドレス上に存在することになります。 そのため、仮想LANカードに割り当てるIPアドレスは、他の機器で使用されないものにする必要があります。

  
VPNサーバ機が、VPNクライアント機の仮想LANカードのIPアドレスを決定します。
  
VPN接続の確立の過程で、VPNサーバ機からVPNクライアント機にIPアドレスが割り当てられます。 VPNクライアント機は、そのIPアドレスを仮想LANカードに設定します。
  
この『VPNサーバ機がVPNクライアント機に割り当てるIPアドレスの範囲』を事前に決定しておく必要があります。

IPアドレスの割り当て規則の例

例えば、以下のような規則でIPアドレスを割り当てます。

対象機器 割り当てるIPアドレス
本社LANの固定IPアドレスの機器 192.168.62.1

192.168.62.99
支社LANの固定IPアドレスの機器 192.168.62.100

192.168.62.199
本社LANのDHCPの割り当て範囲 192.168.62.200

192.168.62.219
支社LANのDHCPの割り当て範囲 192.168.62.220

192.168.62.239
VPNクライアント機の仮想LANカードへの割り当て範囲 192.168.62.240

192.168.62.254
  

実際の作業

決定したIPアドレスの割り当て規則に従って、IPアドレスの振り直しを行います。 本社・支社のネットワークに接続している全ての機器が対象です。

具合的な作業方法についてはここでは触れません。 各機器に付属のマニュアル等を参照して作業を行なってください。

  
VPNサーバ機とVPNクライアント機(支社)は、Devil Linux上で設定しますので、ここではIPアドレスを設定する必要はありません。
  
ただし、VPNサーバ機とVPNクライアント機(支社)に割り当てる固定IPアドレスを何にするのかはここで決めておきましょう。
 
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