Devil Linuxが、どこから設定情報を読み込むのか、どこに設定情報を保存しようとするのかについて説明しておきます。
Devil Linuxは、まずは、起動したメディアの最上位ディレクトリから設定情報を探します。
CDから起動した場合にはそのCDの最上位ディレクトリに、USBフラッシュメモリから起動した場合にはそのUSBフラッシュメモリの最上位ディレクトリに設定情報があるかどうかを確認します。
設定情報が見つかった場合には、その設定情報が読み込まれ、その設定に従ってDevil Linuxの起動が続行されます。
設定情報が見つからなかった場合には、続いてストレージの検出が行われます。 ストレージとは、USBフラッシュメモリやフロッピーディスク、ハードディスク、SDカードなどの記録媒体のことです。
Devil Linuxは、検出したストレージのそれぞれのパーティションのマウントを試みます。 筆者が試した限りでは、そのパーティションがLinuxパーティション、または、FAT32パーティションであればマウントに成功するようです。
マウントに成功したら、最上位ディレクトリに設定情報があるかどうかが確認されます。
設定情報が見つかった場合には、その設定情報が読み込まれ、その設定に従ってDevil Linuxの起動が続行されます。
検出したストレージにも設定情報が見つからなかった場合には、設定情報は読み込まれず初期設定でDevil Linuxが起動されます。
設定情報の保存先は、以下のように決定されます。
起動時に設定情報が見つかった場合は、そのパーティションが書き込み可能かどうかが確認されます。
書き込み可能な場合には、そのパーティションが、save-configコマンド実行時の設定情報の保存先となります。 つまり、起動時に見つけた設定情報を上書きします。
起動時に設定情報が見つからなかった場合、または、見つかったが書き込みできない場合には、利用者が設定情報の保存先を選択します。
マウント可能で書き込み可能なパーティションの中からどれか1つを利用者が設定情報の保存先として選択します。 利用者が選択したパーティションが、save-configコマンド実行時の設定情報の保存先となります。
どのパーティションを設定情報の保存に使用するかは、Devil Linuxの起動時に選択します。 以下のメッセージが表示されるので、y または n で選択します。
*** Found suitable medhia. Configuration can be stored on /dev/sda1 *** Should I copy default configuration to it? (Y/n)
上記は、/dev/sda1のパーティションを設定情報の保存に使用するかを尋ねています。
y と答えると、そのパーティション(今回の例では /dev/sda1 のパーティション)が設定情報の保存に使用されます。
n と答えると、以下のように次のマウント可能なパーティションについて同様に尋ねられます(以下の例では /dev/sdf4 のパーティション)。
*** Found suitable medhia. Configuration can be stored on /dev/sdf4 *** Should I copy default configuration to it? (Y/n)
マウント可能で書き込み可能なパーティションが存在しない場合、または、全てのパーティションで n と答えると、以下のメッセージが表示されます。
Would you really like to load DL without Configuration Media? (y/n)
上記は、設定情報の保存先が無い状態でDevil Linuxを起動するかどうかを尋ねています。
y と答えると、設定情報の保存先が無い状態でDevil Linuxが起動されます。
n と答えると、ストレージの検出に戻ります。
設定情報の保存先が無い状態でDevil Linuxを起動したからといって、設定情報が保存できないというわけではありません。 設定情報の保存先は、起動後に指定することもできます。
save-configコマンドには、保存先のデバイスを指定するオプションがあります。
save-config -d <デバイス名>
上記のように保存時に設定情報の保存先を指定することができます。 例えば、/dev/sdg1 を指定する場合には、
save-config -d /dev/sdg1
のように実行します。